日本の昭和電工が1日に発表した2011年度以降の5年間の中期経営計画では、ベトナムからのレアアース輸入を拡大する方針で、またレアアースの使用量が比較的に少ない次世代合金の開発を進めているという。昭和電工は主に、自動車用高性能磁石の製造に欠かせない合金を生産している企業だ。電気自動車の普及で向こう5年間の高性能磁石市場は現在の2倍に増え、レアアースはまさにこの高性能磁石の製造に不可欠な原料である。
中国政府筋に近いある業界専門家は、国外からの圧力が強まっているが、短期的には中国のレアアース資源保護政策に大きな変化がないと明言する。レアアースの輸出量の制限以外にも、中国国内のレアアース産業統合も加速しており、長期的にみれば新興産業の発展に伴い国内のレアアース需要も拡大し続け、中国のレアアース開発業はこれまでの輸出依存から国内供給の強化に方向転換するだろう。
輸出割当強化とは別に、中国政府は輸出レアアースに対して15%から25%の輸出関税を徴収し、レアアース原鉱と41種類のレアアース製品を加工貿易禁止製品目録に加えている。そしてレアアース輸出企業への資格審査や管理も強化し、これまでに外資系企業10社を含む32社の企業がレアアース輸出の資格を得た。こうした政策は来年も続く見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月2日