中国物流・購買連合会(CFLP)が1日の発表によると、11月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は55.2%で、前月に比べて0.5ポイント上昇した。PMI指数の上昇は4カ月連続となる。
各サブ指数が安定的な上昇傾向を維持している。前月比で低下したのは仕入量指数、輸入指数、従業員指数、サプライヤー指数だけで、その他の指数はいずれも上昇した。
中でも、生産指数、製品在庫指数、購買価格指数の上昇幅が大きく、いずれも1ポイント以上の上昇となった。とりわけ、購買価格指数は3.6ポイントと上昇幅が最も大きかった。低下となった4つのサブ指数の中で、輸入指数が2.2ポイント低下したのを除き、その他の3つのサブ指数の低下幅はいずれも1ポイント以内にとどまった。
11月には、20業種の中で、製紙・印刷と文化教育・スポーツ用品製造業、繊維業、石油加工とコークス製造業、飲料生産業指数が50%を下回ったのを除き、その他の業種はずべて50%以上となった。そのうち、電気機械と器材製造業、アパレル・靴帽子製造と毛皮・羽毛製品製造業、交通運輸設備製造業などは60%を上回った。製品別で見ると、原材料と資源類企業は50%で、中間製品、生活消費財と生産用完成品類の企業は53.8%から58.3%となり、いずれも50%を上回った。
アナリストの張立群氏は、「11月のPMI指数が引き続き上昇したのは、中国の景気見通しが上向きになっていることを示しており、今年の投資、輸出、消費の伸び幅とも一致している。しかし、工業成長率、GDP成長率が低下し続け、これらの指標の変化はここ数カ月のPMI指数の動きと異なっていることに注意を払う必要がある。今後、輸出と投資、消費の伸び幅が低下する可能性があるこれが現実となれば、経済成長率の低下傾向はしばらく続くことが予想される。総合的に見れば、経済情勢が複雑なもので、中国経済にはなお不確実性が存在している」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月2日