北京-上海高速鉄道「和諧号」CRH-380Aが3日、山東省南部で試運転を行い、時速486.1キロメートルで世界の鉄道試験運転速度の新記録をふたたび更新した。同高速鉄道は来年10月の開業を目指しており、この数年以内に、中国では「四縦四横」の高速鉄道ネットワークが構築され、全国の輸送網に新たな局面が誕生、中国の経済構造が刷新されることになる。「環球網」が米サイト「Chinese Daily News」の報道として伝えた。
高速鉄道の発展に伴い、中国では都市経済のけん引力が今後明らかに高まり、三大都市(北京・上海・広州)を含む大都市を中核とした都市群が生まれる。長江デルタ、珠江デルタが「1時間生活圏」となる上、中国全土の「1日生活圏」も形成されつつある。鄭州-西安高速鉄道は今月中にも初の試運転を行い、両都市を2時間で結ぶ。哈爾浜(ハルビン)-大連、北京-石家庄、石家庄-武漢、上海-南京、南京-杭州、杭州-温州、天津-秦皇島、上海-杭州など多くの高速鉄道が来年から再来年(2012年)にかけて集中して開通する。
「中長期鉄道網計画」によると2020年までに、中国の鉄道営業総距離は12万キロメートル以上、うち新規建設される高速鉄道総距離は1万6千キロメートル以上に達する。その他の新たに建設される鉄道、および既存鉄道の高速化を併せると、中国の近代化された旅客鉄道網は5万キロメートル以上となり、全国の全省(自治区・直轄市)の省都、および人口50万以上の都市を結び、全人口の90%以上をカバーすることになる。
また北京-上海高速鉄道の建設には総額2209億4千万元が投資され、11万4千人以上の雇用を創出した。1日あたりで、投資額1億9千万元、鉄筋1万トン、セメント3.5万トン、コンクリート11万立方メートルを消費、沿線の各地方と高速鉄道建設に関連する多くの業界の発展をもたらしている。同高速鉄道は北京・天津・河北・山東・安徽・江蘇・上海を通過、環渤海と長江デルタという面積にして全国の6.5%、人口にして4分の1、域内総生産(GDP)にして40%を占める、中国の経済発展の最も活力に満ち、最も潜在力のある二大経済地区を結ぶことになる。
「人民網日本語版」2010年12月6日