様々な動きのあった2010年がまもなく過ぎようとしている。この1年のA株市場を振り返ってみると、株式市場の起伏に伴い、市場参加者たちの気持ちにも緊張、焦り、喜び、悔しさ、期待が生じたが、年末が近づくにつれ落ち着きを取り戻している。
株式市場20周年、株価指数先物、インサイダー取引、黒嘴(違法証券コンサルタント)取締り、証券信用取引、不動産市場の調整、農業銀行の上場、国際板(海外企業向け市場)、A株全流通、創業板1周年など、投資家たちが周知しているこれらのキーワードは、すでに中国経済において重要な存在となり、資本市場を大きく変えると同時に、私たちの投資理念も変えている。
2011年を迎えるにあたって、これらのキーワードを分析、振り返り、来年の投資のコツを探ってみた。
「株式市場20周年」
黄浦江西岸にあるヨーロッパ風の古い建物「浦江飯店」の中で1990年12月19日、上海証券取引所は上海証券市場の取引開始を告げる最初のゴングを鳴らした。ゴングは600元で購入した中古品で、音もあまり響かなかったが、これが中国資本市場の幕開けとなった。
わずか20年で、中国資本市場は先進国の資本市場の100年余りに相当する道のりを歩み、世界最大規模の新興市場に急成長した。
次の数字には誇りを持っていいだろう。2010年11月30日現在、中国大陸市場の上場会社は2026社、上場銘柄は2112銘柄、時価総額は世界3位の26兆4300億元、流通株式時価総額は19兆100億元となった。
当初十数社だった上場会社は今では2000社を超えた。メインボード、中小企業ボード、創業板(新興企業向け市場)、新三板(株式代行売買システム)からなる多層的な資本市場システムの整備が進み、株式、ファンド、ワラント、社債、転換社債、証券信用取引、株価指数先物など資本市場の取引商品も増え続け、中国はすでに名実相伴う資本大国になっている。