世界で最も不調だった今年のA株市場 経済と相反

世界で最も不調だった今年のA株市場 経済と相反。

タグ: 世界 株式 市場 経済

発信時間: 2010-12-30 16:55:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

周知のように、投資の機能は株式市場の基本的な機能であり、株式市場に投資の機能がなければ、投資家の幅広い参加を引き寄せることはできず、資金調達の機能も失われることになる。世界の成熟した資本市場では基本的に、投資機能と資金調達機能とがともに重視されている。中国では長年にわたり、投資機能と資金調達機能との因果関係が逆転し、資金調達機能が過度に強調され、投資機能の育成が軽視あるいはゆるがせにされ、株式市場は上場企業の「キャッシュディスペンサー」となっていた。一方では功を急ぎ利益をはかり、規模を急速に拡大し、また一方では「市場化」に守られて、上場企業の株式追加売り出しのハードルが下がった。こうして上場企業は質の如何に関わらず、株式市場に大口を開けてくらいつき、高値で株式を発行し、高値で株式を追加発行し、高値で大量に転換社債を発行し、高値で割当株式を発行するといった行為が次々に行われ、中小企業ボードや創業ボードでの高値発行がますます激烈化し、予定額を超えた資金調達が相次いで行われ、資源配置にとって巨大な浪費となっただけでなく、市場に巨大な潜在的リスクをもたらした。節度を失った資金調達は、株式市場の需給関係を変化させ、投資家の株に対する信頼感を損ない、株式指数は一瀉千里に変動して、一級市場では数千億元規模の資金が調達される一方、二級市場では時価総額が数兆元規模の損失を出すという悪循環が出現した。

中国株式市場が世界的な影響力を備えるためには、基本的な機能に新たな位置づけを行うことが必要だ。株式市場に対して「投資市場」としての位置づけがなされれば、投資家の利益の保護というテーマが顕在化する。資本市場の設立から20年を迎えた今、中国資本市場が中国経済に果たした推進作用を十分に評価すると同時に、改革の歩みを加速させ、資金調達市場を投資と資金調達とがともに重視される市場に変化させることの重要性と緊急性とを十分に認識し、市場制度の建設を加速し強化して、株式市場を資金調達のための市場から投資のための市場、調和の取れた市場、包容力のある市場、ともに利益を享受できる市場へと真に転換させることが必要だ。

(作者は同済大学経済と管理学院教授の石建クン氏)

「人民網日本語版」2010年12月29日

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