2011年世界市場の注目すべき四大要素

2011年世界市場の注目すべき四大要素。 米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和策により、新興市場国が悪性インフレを招くか否かが注目の焦点となっている。国内のインフレ観測を弱めるべく、中国人民銀行は預金準備率の引き上げをたびたび実施しており、現在も金利引き上げの噂が後を絶たない…

タグ: 2011年 世界 市場

発信時間: 2011-01-18 15:59:16 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

当然ながら、リスクにも注目しなければならない。

その一、米連邦準備制度理事会によるQE2発表後、米ドルレートは金融危機時にせまる最低値を記録、「米ドル本位」の国際金融システムに対する投資家の懸念を反映した形となった。現在、アメリカ経済の成長ぶりは欧州、日本よりも良好であるが、実質インフレ率は7カ月連続で1%を下回り、米連邦準備制度理事会の定めた1.5~2%という目標を大きく下回っている。

日本の「失われた十年」の経験をかんがみ、すぐそこに迫った2012年大統領選挙を見据えたアメリカは、国際世論の圧力を無視し、再び紙幣の増刷に走る可能性が大いにある。先般ソウルで開かれたG20サミットをみても、欧米諸国による通貨安競争が再燃し、それにより商品価格と株式市場の変動が激化することもありうる。

その二、米連邦準備制度理事会が成長の維持、雇用の拡大を目標としているのに対し、欧州中央銀行はインフレ抑制を主要な目標にしている。周辺国家の債務危機に対応するために、国債購入規模を拡大しているが、同時に商業銀行システムから流動性を回収しなければならないため、欧州銀行が将来的に新たなストレステストを実施する可能性は高い。

その三、日本のGDPに占める国債の割合はすでに200%に達し、日に日に膨らむ財政赤字を抑えるために引き締め政策を講じなければならず、経済成長スピードが2010年の3%から1%に落ちる可能性がある。日本の名目インフレ率はプラスを維持しているが、実質インフレ率は2009年からマイナスに転じてからすでに2年間が経過し、如何に次の「失われた10年」を回避するかが最大の課題となる。

その四は、朝鮮半島の地政学リスクである。

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