林国本
遼東半島一帯から山東省北海岸に広がる渤海湾は漁業の発展した海域であるが、また、海底油田の掘削も大々的にくり広げられているところとして知られている。
最近、この一帯で掘削される石油は、第二の大慶油田ともいわれるようになっているが、この一帯の原油のかなりの部分は粘着質のものなので、その掘削をより早くすすめるため、外国企業の技術を導入することも一案として考えられたが、価格面で折り合いがつかず、外国側も「先進技術」としてなかなか歩み寄ろうとしなかったので、中国側はよし、それなら自分たちでその技術を開発しようと頑張り、とうとう自力で開発にこぎつけた。
自分たちで苦労した甲斐があって、今では自前の技術でスムーズに掘削をすすめており、おまけに中国もこの面の技術を持つ国のひとつとして、世界の海底油田開発の面で胸を張れるようになった。今では国産の石油掘削装置が渤海湾の各区域で作業をつづけている。また、やがては特許の塊として他国にも有価で提供できるようになった。