中国は急激なモータリゼーションの時代に入っており、農業の近代化も急速にすすんでおり、ニュースを見ると、まるでかつてのアメリカの大農場でよく見られたような作業がすすめられているのをよく目にすることができる。つまり、石油をどんどん使う生産様式に変わりつつあるのだ。しかし、人類は低炭素社会、省エネ社会に向かうことがこれからの課題となっていることもあり、中国は石油資源の開発と輸入に力を入れるとともに、省エネ、持続可能な社会の構築のためにも力を入れ始めている。
渤海の海底油田のことを考えると、地質学に門外漢である筆者にとっては、大慶油田、盤錦油田などこの一帯には大昔から無尽蔵の石油が埋蔵されているのではないか、とイマジネーションの世界を飛翔しているが、それよりも最近よく言われている発展様式の転換ということにとくに関心を持つようになっている。
中国は改革、開放30年来一応次のグレードアップの基盤ができたので、今後は自主開発に軸足を移す時期に来たと言えるのではないだろうか。当初は加工貿易とかいうものを受け入れざるを得なかったが、これでは、手間賃しか稼ぐことができない。これからはなるべく多くの知的所有権をものにして、より有利な立場に立つことを考えなければならない。