インドと中国の大きな違いは、インドはそこに行き、ニューデリーの街に一歩足を踏み入れれば、インドのマイナス面がたちどころに眼前に広がるが、中国ではこうしたことは起こらず、中国の全貌を見渡すには一定の時間が必要だということだ。世界はインドのどこに問題があるかはっきりとわかっているが、中国はより広範囲に自分自身を世界に開示しなければ理解をしてもらえない。
中国は巨大かつ成長を続ける市場だ。誰しも中国に投資してビジネスを行いたいと考えており、今後数年間は中国での業績も伸び続けるとみられる。そこで確認しておかなければならないのは、われわれのような企業は中国とともに成長し、自身のビジネスモデルに基づいて進歩を遂げるべきだということだ。そうしたわけで、われわれの成長は中国のニーズと密接な関連をもつことになる。
世界は今、大規模な再編の時期を迎えている。私は「転換」とは言わず、あえて「再編」と言う。今、西側世界の経済成長は鈍化し、その一方で新興経済体の成長ペースには目を見張るものがある。また新興経済体の失業率は西側諸国よりも低い。これは各種の要因が絡み合って起きたことであり、これらの要因によって世界の人々は新たな視点で世界をじっと見つめるようになっているのだ。
「人民網日本語版」2011年2月1日