中国の産業別所得格差、最大15倍に拡大 

中国の産業別所得格差、最大15倍に拡大 。

タグ: 中国 産業 所得格差

発信時間: 2011-02-11 17:33:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

▽一次分配の不公平さが産業間格差を拡大

ある統計によると、所得の一次分配の中で出稼ぎ農民労働者の所得は長年にわたり相当低く抑えられてきた。2008年には広州、深セン、杭州、南京、東莞、上海、無錫、蘇州、寧波(ニンポー)の長江デルタ・珠江デルタ9都市の輸出加工企業における出稼ぎ農民労働者の平均所得は、各都市の都市部労働者の平均所得の40%にも満たないところがほとんどだった。格差が最も大きいのは東莞市で、都市部労働者の平均月収3292元に対し、出稼ぎ農民労働者は971元で都市部労働者の30%にも達していない。

供給が過剰な時には、一般の労働力価格は低く抑えられ、給与水準が相対的に低くなるのにも一定の合理性がある。中国には今なお整った効果的な集団的話し合いのメカニズムもうち立てられておらず、一次分配を規範化する労働法規もしっかりと実施されてはいない。たとえば最低賃金、最低労働条件の確定などで、政府は関連規定を設けてはいるものの、執行や監督管理の状況は十分ではない。

このほか一次分配では産業間の所得格差が非常に大きい。国家統計局が昨年発表したデータによると、中国証券業界の所得水準は労働者の所得平均の約6倍にあたり、所得が最も多い産業と最も少ない産業とでは差が11倍に達した。同研究所が発表した最新のデータによると、現在はこの差が15倍に広がっており、証券業を金融業に組み込んで算出しても、産業間格差は6倍になるという。その他の市場経済国での産業間格差をみると、同研究所が提供する資料によれば、2006-07年に所得が最も多い産業と少ない産業との差が、日本、英国、フランスは約1.6-2倍、ドイツ、カナダ、米国、韓国は2.3-3倍にとどまっている。最新の資料によると、中国の産業間所得格差はブラジルを抜いて世界一だ。これほど巨大な所得格差は市場競争がもたらした結果なのだろうか。明らかなことは、この格差は市場参入をめぐる行政の制限措置に深い関係があるということだ。

「人民網日本語版」2011年2月11日

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