中国機電商会分会によると、金融危機での打撃が弱まるにつれ、中国の自動車輸出規模は2010年から順調に回復している。自動車輸出企業の数も明らかに増加しているが、人民元の為替レートの上昇や国際市場での過激な競争など、5つの大きな問題に直面している。
2010年、中国の自動車輸出は189の国と地域に及んでおり、輸出額トップ3は、アルジェリアが6億600万米ドル、イランが4億8100万米ドル、ベトナムが3億5500万米ドルである。輸出量トップ10のうち、ロシア、チリ、ブラジル、ペルーへの輸出は比較的増加傾向にあり、中でもロシアは、一時期低迷していたが、再び伸び率が調子を取り戻し、乗用車の伸び率は特に勢いがある。
中国機電商会自動車分会の楊愛国副秘書長は「2010年の中国の自動車輸出国は確かに増えたが、主な市場はやはり、東南アジア、アフリカ、中東地域に集中している。欧米諸国などの自動車先進国への輸出は少ない」と述べた。その要因は、これらの国の排気ガスに対する基準や安全基準が高いためであり、今後の市場の拡大には困難が多いようだ。「しかし、近年、自動車企業の高級車市場への注目が高く、大きな成果を出している企業も少なくない。今後、欧米諸国への輸出は年々増えていくだろう」と楊愛国氏は述べる。