周知のように、中国経済はすでに世界経済の極めて重要な構成要素の一つだ。中国の経済成長モデルの転換は、地域や世界の経済にはっきりとは見えないながらも大きな影響を及ぼすことは必至だ。日中経済協会の清川佑二理事長によると、十二五でうち出された提言や措置が効果的に実施されれば、中国の経済成長の新戦略は日本を含む多くの国により多大な利点をもたらすことになるという。
中国が経済発展方式の転換と経済構造の調整を加速させることは、世界経済が新たな成長点を見いだす上でもプラスになる。温総理は報告の中で、資源の節約と環境保護を着実に推進していくと述べ、例として国内総生産(GDP)の単位当たりのエネルギー消費量を16%削減することなどを上げた。メキシコ国立自治大学中国メキシコ問題研究センターのエコノミストによると、中国が試みに新エネルギーや新技術を利用して、伝統的なエネルギーや技術に代えようと決心した時、そこから生じる利益と成果とは中国の発展にプラスになるだけでなく、世界の技術革新にも貢献するものになるという。
中国政府が国民生活の保障と改善に力を入れていることは、内需拡大や世界経済の復興エネルギーの増強にプラスになる。十二五の綱要では、国民の所得指標の予測値を、実質成長率年平均5%増加から7%以上増加に引き上げており、所得の伸びが経済の伸びを下回ることはないとの方針が明確にうかがえる。また「国民生活改善の行動計画」として10の措置がうち出されている。
青写真は完成した。方向性も明確だ。中国の第12次五カ年計画が中国の社会経済の発展を極めて大きく推進し、ひいては世界により多くの幸福をもたらすことは確実であり、その意義は並大抵のものではないといえる。
「人民網日本語版」2011年3月7日