ある業界関係者によると、航空券やホテルの予約金のほか、広告費用も旅行社にとって小さくない出費だ。日本の花見ツアーは例年、今頃の時期がピークで、今年も多くの旅行社が最近の市場の重点を日本ツアーに置いていた。早々に多額の資金を投入して大量の公告を打ち、まもなく観光客の受け入れを開始しようとしていた矢先に地震が発生し、ツアー申し込みがぱたりと止んだ。それまでに行った投資はすべて水泡に帰してしまった。
このほか各旅行社がフェリーにつぎ込んだ投資も損害を受けた。3月から9月にかけては、フェリーの予約が最も集中する時期で、日本路線は一番の人気旅行先だったが、地震により日本へのフェリーツアーはキャンセルせざるを得なくなった。
また日本からの観光客も急激に減少しており、北京の各大手旅行社で現在も日本からの団体を受け入れているところはほとんどなく、これによる間接的な損失の統計を正確に行うことは難しい。北京市統計局が発表したデータによると、今年1月だけで、北京を訪れた日本人観光客はのべ2万6千人に達したという。
「人民網日本語版」2011年3月22日