福島原発の件は、日本人にとっては身近に実感していることだが、千キロも離れたところで暮らしているわれわれにとっても他人事ではないと思う。この際に日本人と一緒に原発のメカニズム、事故への対応、放射性物質の実害などについておさらいしてみる必要があると思う。
避難している人たち、自宅にいて外出を控えている人たちにはたいへんなことだが、生半可な知識や風評などに振り回されないように、この際、専門家の話をじっくり聞いて深く考えることが不可欠である。
そういう意味で、福島原発の件はやがては全人類にとっての教訓となるのではないか。私の知人の間では、日本人はまじめな人が多く、とくに技術的な仕事、品質管理の面で抜きん出ており、中国人は大いに学ぶべきだという人がいる。ところが、その日本人がつくった原発で、大地震、大津波で不可抗力と言えなくもないが、こういう事態が発生し、テレビの映像で世界じゅうの人たちの知るところとなっているのだ。しかし、われわれはこれは人類全体にとっての再学習の機会と見ている。やがては福島原発の今回のハップニングは、人類にとっての教科書となり、後世の人たちにとって貴重な「資産」となるに違いない。現場で日夜奮闘している人たちを励ましたい気持ちでいっぱいだ。かさねて今回の天変地異で亡くなった人たちのご冥福を祈る。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月30日