日本の大地震による中国の日系合弁自動車メーカーへの影響は現在も続いている。一部のメーカーは部品の供給不足による減産の危機からまだ脱せていない。
毎日経済新聞の取材によると、一部の日系メーカーの人気車種が在庫切れの危機に直面しているという。ホンダ中国はこのほど、ホンダの合弁自動車企業は生産停止に踏み切ることはないが、今後の状況によっては減産を実施する可能性があると明らかにした。一方、日産中国は、中国で減産の計画はなく、生産が停止されることはあり得ないとした。
一部の日系人気車種に在庫切れが発生
北京市の各大手自動車メーカーを取材したところ、日系合弁自動車メーカーのディーラーの多くが在庫不足の状態に陥っていることが分かった。あるディーラーによると、人気車種に在庫切れが発生しており、新たに新車を入荷するには少なくとも1カ月はかかるという。
「日本の地震で部品の供給が不足したことで、メーカーは現在、カムリ2.0Lシリーズの生産計画を見合わせている。2.0Lシリーズの生産は6月まで停止される可能性がある」北京市内にある広汽豊田の営業担当はこのように明かした。現在、比較的人気のある日系合弁ブランド車種に影響が出ている。広汽豊田の主力車種であるカムリは、一部の色やデザインを除いて、2.0Lシリーズの在庫が全て無くなったという。
自動車業界に詳しい賈新光アナリストは取材に対し、「日系合弁企業の部品の在庫は平均で1カ月程度もつとみられるが、日本国内の部品工場が長期間生産を再開できなければ、日系合弁企業は減産や生産停止の危機に直面することになる」と述べた。