原子力発電発展の遅れによる代償
中国の原子力発電が平均水準に達すれば、10年で6分の1以上の石炭を節減できる
2001~2010年を例にとると、中国の毎年の発電量は、火力発電が約75%を占めている。もし、原子力発電の割合が2001年の時点で、先進国の水準である20%に達していれば、火力発電の割合は57%まで下がり、3分の1近い発電用石炭が節約できたはずである。
中国の石炭生産量の50%以上が発電に使われている。50%で計算すると、節約された発電用石炭は石炭総生産量の6分の1となる。
公式的な統計をみると、この10年間に炭鉱事故による死者は49167人だった。かりに、原子力発電が平均水準に達した場合、その6分の1にあたる8000人以上は命が失われずにすんだ。