震災で世界規模の新エネルギーの局面に エネルギー構造の大変化も
日本で発生した震災から3日後、原発で連続的な放射能漏れ事故が発生し、これが原子力安全問題の再考を促している。
《経済参考報》によれば、欧米のある投資会社の予測によると、今回の日本の原発事故により、欧米国でも放射能政策の再考を呼び、おそらく原子力エネルギープロジェクトは暫定的に進まなくなるだろう。
専門紙World Nuclear Newsによれば、ドイツは現在発電量の30%前後を原子力発電で賄っており、フランスに至っては70%を超えている。日本の原発事故がさらに悪化することがあれば、フランスの原子力政策は大きく調整が必要になり、この反応が欧米のその他の国の施策にも影響することは間違いない。そうなれば、原子力エネルギー産業の発展に重大な打撃となるだろう。
中国の東方証券のレポートによれば、原発の安全性への懸念は、すなわち非石化エネルギーへの要請につながる。太陽光、風力、水力、バイオなどによる発電が明るいだろう。中でも、太陽光と風力は安全性が高く、貯蓄量も豊富で、発電が安定しているなどの特長があり、前途が開けているといえる。長期的に見れば、太陽光、風力発電は各国政府の注目を得る可能性が高く、大きく発展できるチャンスといえるだろう。
中国能源網(中国エネルギーネット)主席情報官である韓暁平氏は人民網(People‘s daily onlineでこう指摘している。短いスパンで見ると、世界はエネルギー消費構造やクリーンエネルギーを注目するだろう。だが、長期的には各国も原子力を選択せざるを得ない。もう一面から言えば、世界気候変動会議(COP15)で各国はそれぞれ排出目標を掲げているが、石化エネルギーにすべて回帰してしまえば、自国の調和を乱してしまうことになりかねない。また、風力、太陽光や波力エネルギーも原子力の代替エネルギーとしては良いものであるが、実情を見ると原子力のようなパワーをすぐに提供できるものではなく、コストも非常に高く、技術も未成熟だ。原子力の発展は世界的な流れであり、世界のエネルギー構造を根本から変革することはありえない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月13日