日本政府は12日、福島第一原子力発電所の事故について、事故の深刻度を国際評価尺度(INES)の暫定評価を「レベル5」から最高レベルの「レベル7」に引き上げたと発表した。地震発生から約3週間もの期間、「レベル5」にしていたにもかかわらず、突然「レベル7」に引き上げたのはなぜなのか?
INESの規定では、外部への放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上である場合、「レベル7」と認定される。実際、ある専門家は、福島原発からは数万テラベクレル以上の放射性物質が漏れている可能性が高く、レベル5以上に引き上げられるのは時間の問題であると予測していた。
日本メディアの報道によると、現在になってレベル引き上げを決定したのは、放射性物質の放出量の調査に時間がかかったためだという。レベル6かレベル7かを定めるのには詳細な調査が必要なため時間がかかるという。そのほか、レベル6よりもレベル7のほうが、海外からの救援を得る上で有利になるという。
この「遅れた」レベル引き上げに対し、メディアからは、当初からレベル7に定めておけば、より適切な対策がとれたのではないかとの非難の声が上がっている。