▽マイナス影響は埋め合わせが可能
日本行きの観光ツアーを主に取り扱う旅行会社にとって、日本市場の変化による影響は大きい。地震発生後、ほとんどの客が旅行の計画をキャンセルしたという。
中国民航管理幹部学院の鄒建軍教授は「訪中旅行者数を国別に見ると、日本からの観光客数は2位であり、昨年はのべ373万人に達した。日本からの観光客激減が中国の観光市場にもたらす影響は疑うべくもない。しかし、中国の観光市場は地震で短期的には大きな影響を受けるが、長期的な影響は小さいとする専門家もいる。なぜなら、中国の観光市場は国内旅行がメインだからだ。海外旅行による収入は全体のわずか20%あまりであり、中国の訪日旅行者数が中国の海外旅行者全体に占める割合は2.5%、日本からの訪中旅行者数が海外からの訪中旅行者数全体に占める割合は14.3%だ。日本からの観光客が大きく減少したとしても、そのマイナス影響は国内旅行と国際観光ルートの調整などで埋め合わせることができる」と述べる。