そのほか、再生エネルギー資源は、中国がすぐさま化石エネルギーへの依存から脱却できるほどのポテンシャルを持っていない。また、開発技術や経済面での制約を受けやすいことが難点である。中国はここ数年、新エネルギーと再生可能エネルギーの発展に力を入れているが、開発や技術の面でまだ世界よりも遅れている。例えば、大型風力発電設備、太陽電池、燃料電池、バイオエネルギー、水素エネルギーなどの技術は初歩段階にある。新エネルギーと再生可能エネルギーの急成長を実現するためには、技術面のネックを克服するだけでなく、利用可能な資源が少ないという問題にも向き合わなければならない。このようなことから、新エネルギーと再生可能エネルギーが中国の電力消費をまなかうというのは、比較的長期間、実現されることはないだろう。
他の新エネルギーと比較して、中国は原子力の開発・利用の面で一定の基礎と経験を持ち、技術も徐々に成熟してきている。したがって、化石エネルギーへの依存度を下げるためには、原子力発電の発展が不可欠である。(文:中国石油企業協会副会長、中国石油大学管理学院教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月29日