アジア開発銀行(ADB)の第44回年次総会が3日、ベトナムの首都ハノイで開幕し、黒田東彦総裁は、中国は改革開放以来、うらやましいほどの経済発展の成果を挙げた。中国経済の成功は、広大なる発展途上国に参考となる有益な経験を提供した、と述べた。
黒田総裁は次のように述べた。わずか30年ほどの間に、中国は発展してアジア第一の経済体となり、世界第二の経済体となった。中国はこの後、アジアや世界の中でますます重要な建設的役割を果たすことになると信ずる。中国は他の発展途上国に大量の支援を提供しているだけでなく、南南協力の有力な推進者ともなっている。
ADBのチーフエコノミストの李昌ヨウ氏は総会後の記者会見で、中国経済の発展の前途に楽観的な見方を示した。李氏によると、中国は一つの大国であり、国内市場の潜在力は巨大だ。中国は経済構造の調整と地域経済のバランスの取れた発展を推進しつつあり、今後10年から20年の間は中国経済は引き続き急成長を維持する見込みだという。
スタンダードチャータード銀行のチーフエコノミストのジェラルド?リヨン氏も中国の発展の前途に高い信頼を寄せる。リヨン氏は、「中国製造」(メードインチャイナ)の時期を経た後、今われわれは中国からのニーズが世界経済に注入する力強い動力を眼にしているとし、「中国購買」(ボウトバイチャイナ)という言葉でこうした現象を形容した。またリヨン氏は人民元が国際通貨へと成長することについても楽観的で、今後は「人民元で支払いをする」段階に入るとの予測を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2011年5月4日