米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は6月2日に発表したレポートで、中国の経済成長率が急速に低下すれば、世界の主要大口商品の価格は50~75%下落するとの予測を出した。
アルミニウム価格は現在の1ポンドあたり1ドル20セントから65~70セントまで下がり、下げ幅は50%に達する。銅は現在の1ポンドあたり4ドル10セントから1ドル50セント~1ドル75セントまで下がり、下げ幅は75%に達する予想。
中国人民大学経済学院の劉元春副院長は6日、中国経済の減速は現実となるが、急激に低下する可能性は非常に低いとの見方を示す。
中国人民大学経済学院が発表した予測レポート『中国のマクロ経済分析と予測 (2010-2011)』で、中国のGDP伸び率は2011年に9.6%を維持するとされている。
経済学者の謝国忠氏は 『毎日経済新聞』の取材に対し、「スタンダード&プアーズの見解が現実になる可能性もあるが、その確率は高くない。中国経済はソフトランディングになると見られ、世界大口商品市場が2008年のように動揺する可能性は非常に低い」と語った。