6月16日、高速鉄道の乗務員がビジネスクラスでリクライニングチェアの操作方法のデモンストレーション。
さまざまな姿勢が可能。
2008年4月8日に着工し、1年余り繰り上げて完成、試運転が行われているが、京滬高速鉄道が体現した「中国のスピード」はやはり驚異的だ。フランスや欧州の冗長すぎる建設周期と比較した場合、このような次第に認められつつある「中国のスピード」は、欧州や世界が参考にすべきところが非常に多い。オバマ米大統領も一般教書の中で中国の高速鉄道を取り上げ、米国民に人後に甘んじることのないよう叱咤激励した。
国家的側面から言えば、京滬高速鉄道の意義と役割は疑いもなく深く極めて大きい。一国の遠距離輸送能力は、一種の国の実力でもある。時間当たりの輸送人数が多くなれば、ますます距離は遠くなり、これは国の整合性のある運用制御能力がますます高まることを示している。国の広大な国土では、人口の遠距離流動が頻繁な大勢の中、鉄道とくに高速鉄道のこうした大動力、快速の輸送システムの構築と完備がもたらすのは、超大規模人口による「天地の大移動」ばかりでなく、さらに全く新たな環境・条件の下で、もろもろの要素を全国的に配置することである。
また京滬高速鉄道では、それ以前の高速鉄道の「貴族化」という批判を受けて、「減速・値下げ」改革を進めた。世情から見れば、価格設定策はほぼ大多数の人の心理上の期待にほぼ応えたと言える。