中国政府はこの問題に気付いているが、今のところ有効策は出されていない。それだけでなく、高齢化や中国の人口政策による労働力不足が問題になっている。中国の家庭には一般的に一人しか子供がおらず、一人っ子は幼い頃からかわいがられ、飢えを経験したこともないため、自主的にイノベーションしようとしない。
世界の貿易自由化に伴い、人民元は変動相場制に移行し、労働コストも上昇すると考えられる。
日本の給与水準が世界最高であっても、需要の多様化により、賃金上昇圧力は存在し続ける。それと同時に、日本は低賃金・輸出指向型国家の試練にも直面する。中国が直面する困難は日本とよく似ており、唯一の解決方法は生産性を高めることである。つまり、同じ労働力で更に多くのもの、または新しいものを作るということだ。そうしてはじめて、顧客はもっと高い値段を支払おうと思う。
インドと日本に学ぶべき