部品の1割を輸入 広東に千億元規模の市場生まれる可能性
鄭勝氏によると、中国南車の車両の部品の約10%は輸入に頼る必要がある。主に車輪、車軸、ベアリングを輸入しているという。「私たちの技術が問題ではなく、鉄鋼製錬技術が要求を満たしていないためだ。武鋼や馬鋼などは研究開発に力を入れている」と明かす鄭勝氏は、高速鉄道産業はまだ発進したばかりで、産業チェーンの価値を高める必要があると考える。
輸入に頼っているこの1割をどのように獲得するかという問題は、設備製造を強みとする広東に新たなチャンスをもたらしている。広東省江門市の製造施設を取材したところ、「全ての製造が予定通り進んでおり、年末には第1陣の車両がラインオフする」という答えが返ってきた。今のところ、同施設は珠江デルタ地区の鉄道事業を主に行い、高速鉄道には手を出していない。
高速鉄道設備製造業の産業チェーン構築を目指す広東江門の製造施設は、「産業全体が活性化すれば、非常に大きな市場になり、広東の設備製造業の発展をけん引する上で大きな役割を果たすことになる」と見ている。広東江門の製造施設が計画通り「十二・五」末までに「製造・研究開発・物流・生産サービス・生活サービス」の構造を確立できれば、全国の高速鉄道車両の部品製造の50%を独占することも可能だ。同施設は国内の需要を満たすだけでなく、海外への販売も計画しており、2020年までに生産高を1000億元にする方針だという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月30日