中国人民銀行(中央銀行)は6日、金融機関の1年物預金と貸し出しの基準金利を7日からそれぞれ0.25%引き上げると発表した。今年に入って3度目の利上げとなる。利上げ後、1年物預金と貸し出しの基準金利はそれぞれ3.5%と6.5%に上昇する。
専門家は、今回の利上げは市場の想定範囲内で、高まり続けるインフレ観測の抑制を目的としていることが明らかだとしている。
「6月の物価上昇率は再び最高を記録するだろう。利上げの主な目的は実質マイナス金利の改善とインフレ予期管理だ」と、交通銀行金融研究センターの鄂永健研究員は話す。
中国人民大学経済学院の劉元春副院長は、中国が利上げを決めた理由は2つあると見ている。1つは物価が高騰していること、もう1つは不動産や投資商品などの資産価格バブルが深刻で、かつ広がる動きがあることだ。
興業銀行の魯政委チーフエコノミストは、「経済成長の減速の動きは比較的穏やかで、成長傾向が依然強い。そのうえ、インフレ率は高い水準にあり、利上げは必然の選択だ」と述べる。