劉元春氏は、人民銀による利上げは内外から二重の圧力を受けていると見ている。まず、資本コストの上昇により、実体経済の運営に圧力がもたらされることが予想される。また、世界市場の流動性による圧力が生じることになる。つまり、海外から中国市場に更に多くのホットマネー、投機的資本が入る可能性があるということだ。実体経済については、より積極的な財政政策やその他の関連政策を実施し運営を保障する必要があるが、国際資本の流入については、資本移動への監視・管理の強化で対応するしかない。
今回の利上げ後、1年物貸し出しの基準金利は6.5%になる。鄂永健氏は、利上げにより企業、特に中小企業の資本コストは上がると見ている。
劉元春氏は、「下半期も利上げの余地と必要性はまだある。現在民間貸借金利が高い水準にあることを考えると、利上げは基準金利と民間貸借金利の差の拡大を防ぐ狙いがある。下半期も利上げするかどうかは政策の効果を見る必要がある。7月を見ると、様子見の時期と言うべきで、国内の実体経済の状況だけでなく、世界のその他の国の利上げペースも観察する必要がある」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月7日