近年、日本国内の不動産市場は縮小の一途をたどり、特に東日本大震災後はその傾向に拍車がかかった。福岡市の各不動産会社は生き残りをかけて、巨大な可能性を秘めた中国市場に目を向け始めている。中国の投資家は震災後、不動産会社による争奪戦の重点対象となった。日本新華僑報のウェブサイトが伝えた。
日本のメディアによると、近年、福岡市の各不動産会社は、相次いでアジアへ進出し業務を展開している。福岡市内のある大手不動産会社は旅行社とタイアップし、中国の富裕層をターゲットにしたツアーを開発した。ツアーでは、富裕層らに日本の不動産を実際に視察してもらい、優良商品を紹介する。福岡市の大手不動産会社は、日本国内の不動産市場の成長率が低空飛行を続けていることから、稼ぎ場所を海外に求めている。
この不動産会社は株式会社農協観光、中国本土の旅行社と提携し、中国の富裕層が日本へ観光に来る機会を狙っている。富裕層に日本の不動産事情を詳しく紹介する視察ツアーを組むことで、中国の観光客らによる日本の不動産投資を促進したい考えだ。
同社はこれまでにも中国大陸、香港、台湾の投資家と大口契約を結んだことがある。2010年8月、同社は上海の旅行会社2社と提携し、プロモーションを始めた。このプロモーションには、アモイ、杭州、北京の旅行社も招待された。同社は3年後の目標として、中国大陸、香港、台湾からの投資比率を全体の1割にもっていきたいという。
このほかに、福岡市の他の不動産会社もそれぞれ動き始めている。6月、福岡市の三好不動産は上海に事務所を開設した。これは、日本に留学する中国人留学生への物件斡旋のためだ。
日本の国土交通省発行の2010年度土地白書によれば、2010年度の日本の土地購入金額は総額27兆6000億円だった。前年に比べ2%増加しているものの、2000年以降の最高額を記録した2006年度と比べると6割前後にすぎない。
「人民網日本語版」2011年7月22日