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ロボット戦闘映画「トランスフォーマー3:ザ・ダーク・オブ・ザ・ムーン」が21日、中国で公開された。4つの中国ブランドに「占領」されたことで、世界的に注目を集めている作品だ。「人民日報」海外版が伝えた。
同作品には4つの中国ブランドの製品が登場する。米国の大作映画に中国ブランドが一度に4つも登場するのは初めてのことだ。米国映画に中国的な要素が登場するのは珍しいことではなく、これまでにも「カンフーパンダ」に中国の伝統的な理念が登場したり、「アバター」のハレルヤ山が湖南省張家界を原型にしていたり、「カンフーパンダ2」に成都の風景が登場したりした。ただこれまで米国映画に登場した中国はカンフーや景色、西洋の人々が考える中国の伝統などに限られていた。「トランスフォーマー」シリーズに登場する中国的な要素は実在の中国ブランドで、この変化に含まれる意味は大きい。
中国ブランドが西洋的な価値観の王道であるハリウッド大作映画に登場したことは、メードインチャイナ(中国製品)が国際市場を開拓する上で大きな一歩を踏み出したことを意味するといえる。
この大きな一歩は、世界的な承認を得たいとする中国ブランドの強い願望や不断の努力によって踏み出すことができたといえる。過去20数年にわたり中国製品は世界中に広がったが、ローエンドで廉価というのがその印象だった。中国企業の実力は日増しに高まっているものの、「他人のために花嫁衣装を作る代理の労働者」というイメージを覆すことは難しく、多くの企業界にとって自身のブランドで世界に進出し、世界に影響を与えることが夢だった。夢を実現するために、企業家たちは製品の質を高めること、優れたブランドをうち立てること、企業イメージを形成することに絶えず力を注ぐようになった。最近、少なくない中国企業が外国の主流メディアを意識的に利用し、国際的な知名度の向上をはかるようになった。事実が証明するように、相手側の言語環境や価値観にとけ込み、相手が熟知する話法を用いてこちらのことを巧妙に伝えていくというやり方が、自分たちを知らせる最短の道だといえる。中国ブランドが「トランスフォーマー3」を「占領」し海外の有名メディアの注目が集まったというのは、上手にこちらのことを伝えた典型例の一つだといえる。