3月に発生した東日本大震災は中国の販売活動にも影響を与えた。たとえば日本製の粉ミルクだ。日本の株式会社明治の粉ミルク業務の責任者はこのほど広東省深セン市で取材に応える中で、生産拠点を日本からオーストラリアに移したことをあきらかにした。また同社の責任者も、中国に提供する粉ミルクは中国の基準に基づいて生産したものだが、品質には何の影響もないと述べた。「広州日報」が伝えた。
△生産拠点の豪州移転は地震の影響ではない
今年上半期、日本では大規模地震によって原子力発電所での放射性物質漏洩事故が起こり、日本で生産された製品の品質に世界中の消費者が疑いのまなざしを向けた。最もダメージを受けたのが食品で、中国人の母親が日本製粉ミルクに寄せる信頼感も何割か「削減」された。
明治乳業貿易(上海)有限公司広州支社の木藤総経理(社長)によると、ここ2年間、日本製粉ミルクの中国での売れ行きは不調だったが、これは地震とは直接関係のないことだ。昨年、日本で口蹄疫が発生したため、中国は日本製粉ミルクの輸入を停止していた。当時、明治は積極的に方法を模索して口蹄疫問題の解決に当たり、最終的に生産拠点をオーストラリアに移すことを決定。今年8月以降に中国市場で販売される明治の「珍愛」シリーズ粉ミルクは、すべてオーストラリアで生産されたものとなり、安全性は確保されるという。