列車メーカーの中国北車集団は11日に公告を発表し、子会社の中国北車長春軌道客車株式有限公司が製造した高速列車向け車両「CRH380BL」の出荷を一時停止したことを踏まえ、すでに営業運転を行っている同車両54編成に故障がみられたためリコールしたことを明らかにした。故障の原因について系統的な分析を行い、全面的な改善を加え、品質と安全な運営を確保するとしている。ある専門家によると、このリコールは中国高速鉄道の海外進出に重大な影響をもたらすとともに、北車集団の今年の業績にマイナス影響を与えることになるという。「経済参考報」が伝えた。
中国北車は今月9日、京滬高速鉄道にも採用されているCRH380BLが、自動保護システムの情報伝達の誤りによってたびたび遅延することを理由として、引き渡しが完了していない分の出荷を暫定的に停止するとし、17編成が出荷停止になった。
鉄道サイト大手の中華鉄道網の于丁・最高経営責任者(CEO)は「経済参考報」の取材に対し、中国北車のCRH380BLのリコールは中国高速鉄道の海外進出に必ず影響を与える。リコールは車両に不足点が存在する可能性があることを示すものだと述べた。北京交通大学の趙堅教授も、リコールは不安定な車両技術が原因である可能性があり、高速鉄道に対して人々が抱く安全感に打撃を与えるとの見方を示す。