日本に「格下げショック」が出現しなかった理由

日本に「格下げショック」が出現しなかった理由。

タグ: 国債 格下げ 格下げショック 日本 米国 財政赤字 公的債務 

発信時間: 2011-08-17 14:31:19 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

第一に、日本は貿易黒字国であることが挙げられる。2010年における日本の貿易黒字は昨年を大幅に上回る6兆7702億円に達した。これが米国と大きく異なる点である。米国債の半分は海外投資家に頼らざるを得ない状況に対し、日本の貿易黒字は日本国内の国債消化能力を向上させることを意味している。日本政府が財政難であろうと、日本の民間企業、とりわけ世界に名だたる大企業の資金は潤っていることから、日本国債の信用度が確保されているのである。

第二に、日本は世界最大の債権国であることだ。2010年末時点で、日本政府、企業、個人投資家が保有する海外資産総額は世界1位であった。日本は20年連続でその地位を維持している。逆に、米国は世界最大の債務国である。必要に駆られれば、日本は海外に債務返済を迫り、国内の財政収入に充てることが、理論上、できるはずである。今年3月11日に発生した東日本大震災による財政支出について、日本が保有している米国債を売却し、復興費用に充てるべきだと主張するエコノミストも少なくなかった。

第三に、格付け機関による信用格付けに対し、日本経済は免疫がついていることである。日本の公的債務はすでにGDPの2倍のレベルに達しており、普通に考えれば、日本国債の投資リスクはもっと高いはずである。だが、1月28日、S&Pによる日本国債格付け引き下げがあった後も、世界の経済市場に大きな波紋は出現しなかった。その原因は、日本国債の約94%が国内投資家によって保有されていることにある。

 

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