▽追いつき、追い越す時代がまもなく到来 上脇正
「メイド・イン・チャイナ」は大きな変化を迎えた。お菓子の箱から、服、ノート、電子字典にいたるまで、「メイド・イン・チャイナ」の文字がいたるところで見られる。中国は人件費が安いことから、世界各国の多くの企業が中国に工場を建設したり、加工を中国企業に委託している。中国は海外向け製品の生産という重任を背負い、「世界の工場」とも呼ばれている。中国の工場のおかげで、我々日本人も安い輸入製品を買うことができるようになった。
しかし、安い製品ばかり生産していては経営が成り立たないことに気づいた企業も増え、中国でもハイテク製品を扱う企業が出現しつつある。例えば、比亜迪(BYD)はもともと、携帯電話の電池を生産する企業だったが、現在は電池の技術を電動自動車に応用している。BYDの電気自動車は1度の充電で300キロ走ることができ、世界的にも電気自動車開発をリードする企業として注目されている。
「メイド・イン・ジャパン」もかつて、世界から「安いが壊れやすい」というイメージを持たれていたこともある。その後、日本はすぐにハイテク技術の象徴に生まれ変わった。現在の中国は、日本がかつて歩んだ道を進んでいると言えるだろう。安いからだけではなく、高度な技術で世界から歓迎を受ける「メイド・イン・チャイナ」の時代がまもなく到来することを信じている。
「人民網日本語版」2011年8月17日