▽中西部の格差は4倍以上
宋所長助理によると、発達した地域ほど格差が縮小しており、北京市、上海市、広東省などの数字は全国平均水準を下回る。一方、中部・西部の省・自治区は全国平均水準を上回り、都市・農村間の所得格差がさらに広がっており、差は4倍以上だという。
格差を形作る主な要因は、中国の経済発展水準、都市部・農村部の体制分断状況の深刻さ、発展チャンスの不平等さなどだ。
制度設計と政策的要因の影響も目立つ。戸籍制度などの諸制度が農村の労働力が都市の工業部門に移転することを阻んでいる。労働力の流動がもっと自由になれば、都市・農村間の格差はこれほど大きくならないと予想される。
また都市部と農村部の固定資産投資も関係している。宋所長助理は「中国の都市部人口は50%に満たないのに、固定資産投資はほとんどが都市部に投入され、とりわけ大都市に投入されている。中小都市に資源が回ることは相対的に少なく、これ自体が一種の発展チャンスの不平等だといえる」と話す。
「人民網日本語版」2011年9月20日