国際通貨基金(IMF)が9月26日に北京で開いた討論会で、IMFの理事は、「中国は軟着陸を着実に実現させている。年末にインフレ率は4.5%に下がり、中国の通貨と財政は『より中性的』な状態に戻っていくだろう」との見解を示した。
中国のユーロ債に対する選択は正しい
IMFは、食品価格がさらに高騰しない限り、年末にインフレ率は4.5%に下がると見ている。この予想は市場の5%超より楽観的だ。IMFは先ごろ、2011年と2012年の中国の経済成長率見通しをそれぞれ9.5%と9%に下方修正している。
IMFの中国駐在代表は席上、「外部の経済成長が減速する中で、中国のマクロ調整策の急速な転換がさらに必要となっている」とした上で、「各界が貸付の質と銀行の貸借対照表に引き続き注目していることから、中国が採る金融政策はいずれも適切と言える」と述べた。
また、中国人民銀行の周小川総裁は討論会の後に行われた記者会見で、「続いて、7月21日のユーロ圏首脳会議での決定事項をユーロ圏が実行できるかを主に見なければならない。まだ討論中で、決定を下すまでにいくつかの手順を踏まなければならない国もある。中国は先に研究を進めても構わないが、次にどうすべきかはわからない」と話した。
IMFの香港駐在代表は26日、中国当局がユーロ債に投資するかはリスクによって決まり、ユーロ圏がとった行動が正確な判断かどうかを見る必要があるとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年9月27日