◆中国の力のみで世界経済の復興は不可能
欧州および米国が債務・赤字危機にあえぐ中、欧米諸国自身の経済問題を解決しない限り、新興国に依存しても世界経済の復興は実現できないという観点がある。
ピーターソン国際経済研究所の同経済学者は、「欧米の先進国は、世界経済の懸念材料となっている。中国などの新興国は先進国の経済問題に対して一定の免疫性がある。しかし国際化された世界経済に深刻な衰退が見られれば、これらの国家の発展もまた一定の影響を受けるだろう。中国経済は来年も安定的成長を維持し、アジア諸国が中国経済の成長から利益を得るだろう。しかし世界経済の復興は、中国やその他の新興国のみを頼りにすることはできない」と指摘した。
湯副研究員は、「中国と比較して、世界経済の情勢は複雑である。米国、日本、欧州の3大経済体の回復ペースが緩慢で、かつ悪化を続けている。世界経済のさらに深刻な変化と調整が進行中である。中国を救世主とし、世界経済の流れを一変させようと考える動きもあるが、これは非現実的である。中国経済が安定的な成長を維持することこそが、世界経済に対する最大の貢献なのだ」と述べた。
「人民網日本語版」2011年10月24日