JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストは、日本銀行の政策決定者は株式市場とユーロの反発を喜んでいる可能性があると見ている。欧州連合(EU)首脳会議で、民間債権者とギリシャ債の債務減免(ヘアカット)を50%とすることで合意に達し、欧州金融安定基金(EFSF)の規模を1兆ユーロに拡張することが決まってから、株式市場などの危険資産は上昇した。
菅野氏は、「EU首脳会議の結果に市場がよい反応を示し、次の会議までに一息入れる時間ができると日本銀行が判断する可能性が高い」とした上で、欧州の承諾が市場を静められず、米連邦準備制度理事会(FRB)が次の会議で金融緩和策を打ち出せば、日本銀行は緊急会議を開かざるを得ないだろうとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年11月1日