一方、中国不動産に参入する外資の数は一貫して増加しており、数字からは外資撤退の様子は見えない。国家統計局のデータによれば、今年の1~8月の不動産デベロッパーの年度資金源は5兆4738億元に上り、前年同期比23.4%の増加となっている。そのうち外資は633億元で前年同期比71.5%の増加となっている。外資の存在感は相対的に小さいとはいえ、その増加率の高さは注目に値するだろう。
数値からは外資撤退の傾向は見受けられない。これは、外国資本が中国で投資する目的は何かを考えれば説明できそうである。つまり、一部の外資の目的は投機にあり、市場が好調なときには大量に投資し、不調に転じれば素早く撤退するのだ。
ある分析によれば、国内のマクロ政策と市場調整という背景の下、外資による投資は「さっさと投資してさっさと撤退する」というのが趨勢になっている。