中国の通貨政策の難局をどうみるか?

中国の通貨政策の難局をどうみるか?。

タグ: 中国通貨政策

発信時間: 2011-11-08 15:39:17 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

――ナイジェリアは最近外貨準備の10%を人民元にした。これについて海外メディアは、アフリカが人民元の国際化の突破口になる可能性があると報じているが、この現象をどうみるか?

陳主任:通貨の地域化には2タイプがある。一つは、ある特定地域で新しい通貨を取り入れ、そこからある通貨圏が形成されるケース。過去の英ポンド圏、フランス・フラン圏、今のユーロ圏はいずれもその代表例といえる。もう一つは、非国際通貨が国際通貨になる過程で、ある一定地域で認められるケース。中国は今その状況にある。

人民元は東南アジアとアフリカの2つの地域で、いち早く地域性の輪郭を現した。この2つの地域は中国と経済貿易が密接であることから、人民元が比較的容易に国際通貨の役割を果せる。ただ、中国の金融市場がまだ完全に開放されていない今の状況では、人民元のいわゆる国際化は局部的な現象にすぎない。

現在、人民元の国際化は2つの問題を抱えている。一つは、中国にはまだ人民元の国際化を推し進める条件が整っていないこと。中国にはまだ米国のような実力がない。次に、今の国際市場は混乱の時期にあり、人民元の国際化には非常にオープンな資本勘定が求められる。これは人民元の為替相場の浮動、国内市場の高水準な市場化を意味する。しかし今のこうした世界の仕組みにおいて、焦りは禁物だ。

通貨政策の角度からみると、政策の方向性は根本といえるが、政策の程度やテンポ、政策間の協調が政策の方向性を貫き、経済・金融の安定を保つ鍵となる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月8日

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