中国の情勢も楽観視できない。あるメディアは、中国の10月のPMI(購買担当者指数)について、「予想外に下がった」と報じた。実際のところ、「予想外」とは言わず、偶然の中の必然というべきだろう。少なくとも言えるのは、中国も「大停滞」の危機に対処しなければいけなくなるということだ。
なぜなら、中国は人口の最も多い発展途上国であり、すでに世界の経済循環の中に深く入り込んでいるからだ。
世界経済の大不況は生産関係と生産力の矛盾がピークに達したことが根本的な原因である。最終的には生産力の進歩と生産関係の調整を図り、新たなバランスを生み出すよりほかない。しかし、現在は生産関係にしろ生産力にしろ新たな進展は見られず、「大停滞」が起こりやすい状態となっている。