光学機器大手のオリンパスが、企業買収で支払った報酬や買収資金により、有価証券への投資で出した損失を隠したと疑われている。これを受け、森久志副社長が引責辞任した。毎日経済新聞が報じた。
日本メディアの報道によると、同社は90年代より有価証券への投資で出した損失を隠蔽しており、企業買収の名義で1000億円以上の資金を隠蔽に使用した。
オリンパス(中国)有限公司の関係者は、「本件は敏感な問題だが、中国に影響は及んでいない。当社は中国でこれまで通り発展を続け、正常に業務を運営する」と語った。
英フィナンシャル・タイムズは10月30日、オリンパスの今回の件は、同社の2006年および2008年の買収と関連していると報じた。同社は2008年に20億ドル(約1540億円)で医療機器メーカーの英Gyrus Group PLCを買収した際に、疑わしい2社のコンサルティング会社に6億8700万ドル(約529億円)のコンサルティング費用を支払っていた。同買収とその他の買収により使用された費用、および償却費用の合計は12億ドル(約925億円)を超える。