経済評論家の劉歩塵氏は、「上場会社の資金運用は投資家に公表する必要があり、一つでも隠蔽事項(買収の過程での隠蔽)があれば、買収の合法性が疑われる。会社役員が関わる買収も疑われ、会社の買収行為が赤字を生み出し、投資家に説明がつかない。会社全体のイメージ、役員個人のイメージが傷つくだろう」と指摘。
さらに、 「かつての例を見ると、本件の中国子会社への影響は軽微であると見られる。同社の経営層に問題が生じた、もしくは買収の過程で問題が生じたとしても、製品の品質に問題が生じなければ、中国市場での運営に影響が出ることはない。市場に影響が出るのは一般的に、会社側のミスにより製品品質に問題が生じた場合、もしくは大幅な人事異動やそれに伴う連鎖反応により、サービスに問題が相次いだ場合だ。こうなれば、本社のスキャンダルによる中国市場への影響が表面化するだろう。これらの問題が生じなければ、消費市場に影響が波及することはない。中国市場への影響は間接的なもので、消費者の同社に対する信頼を損ねることはあっても、短期間内に同社製品の購入に影響することはない」と述べた。
「人民網日本語版」2011年11月9日