◇待たれる利益獲得モデル
「莫大なユーザーを抱える中国のモバイルインターネット市場に全世界の視線が集まっている」と深セン創新投資集団発展研究センターの張氏は話す。既に世界の移動通信ユーザーは50億、インターネットユーザーは20億を超え、10年前の10倍近くに増えた。モバイルインターネット産業をみると、通信事業者の基礎ネットワーク設備建設にしても、端末製品にしても今後大きな起業、投資チャンスを秘めている。また、携帯電話向けの検索、セキュリティソフト、画像処理ソフト、GPS、電子ブックリーダー、ミニブログ、ゲーム、音楽、動画サイト、電子商取引などの応用ソフトの分野で大きなビジネスチャンスがある。
ただ、世界的なモバイルインターネット時代にあって、長期的な技術蓄積、資本統合などを通じてすでにアップル、アンドロイド、マイクロソフトの「三国志」構造が形成され、中国は戦いの「主役」ではなく、「戦場」でしかない。中国は依然として固定インターネット時代の「山寨(コピー)」の陰から抜け出せずにいる。
ノキアでソフトウェア部門の戦略・市場開拓を担当する鄭邵東氏は「中国のモバイルインターネットユーザーはPCインターネットユーザーに徐々に近づいているが、利益獲得モデルがまだない。本当の利益を上げるにはまだ程遠い」と語る。