英紙「デイリー・テレグラフ」はこのほど、中国の不動産価格の下落が世界経済に及ぼす影響を分析する文章を掲載した。
今年10月、政府が調査する70都市のうち34都市で不動産価格が下落し、その数は前月の2倍になった。中国最大の不動産関連サイトも価格が2カ月続けて下落したことを伝えた。
不動産価格の下落は経済成長に破壊的影響を及ぼす恐れがある。各統計によると、不動産投資の対GDP比は6~10%になる見通し。価格下落は家庭の財産だけでなく、活発な動きを見せる建築業界にも影響する。アナリストは、不動産価格の急激な下落を警告している。
フランクリン・テンプルトン・インベストメンツのマーク・モビウス氏は、向こう数年、不動産価格は15~30%下がると予測。BNPパリバは、来年下半期前に10%下がると予想した。価格が急落し、中国の経済成長率10%が縮小すれば、世界経済に破壊的な影響が出ると考えられる。米国が今も回復と安定した成長に苦しみ、欧州債務危機が世界を再び後退に陥れる恐れがあることを考慮すると、市場は発展途上国を需要増加の最後の頼みとするだろう。