ロジャーズ氏は、いち早く人民元の自由交換化と変動相場制への移行を果たすべきとの見方を示し、「一時的に貿易に影響が出る可能性はあるが、中国の産業の高度化とインフレ問題の解決には有効である」と述べた。アメリカは米ドル政策を強化し、景気が悪化した際も米ドルを大量に刷ることで対処した。オバマ大統領が人民元の切り上げを迫る一方で、中国政府は中国の経済状況をみて人民元レートを決めると主張している。これに対し、ロジャーズ氏は、どちらの政府の決定も間違っているとの見解を示した。
「現在、世界の外貨準備は米ドルが65%、ユーロが25%、日本円が3%、そのほかはポンド、人民元となっている。しかし、長期的にみると、人民元は世界で通用する準備通貨になる。オバマ大統領が人民元の切り上げを堅持すれば、ホットマネーが中国にながれる。その結果、ある程度、人民元の米ドルにとって代わる過程が促進される。」ロジャーズ氏は、人民元の自由交換化が実現すれば、市場がすべてを決められるようになり、商品の市場価格は下がると主張、「そうなれば中国人みんなが利益をうけることができる。これも強い人民元政策の構築に有利である」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年11月26日