中国金融活動会議が1月6日から7日にかけて北京で開かれた。会議に参加した温家宝総理はスピーチの中で、ここ数年の金融活動を総括し、目下の金融改革が直面している新しい情勢を分析した上で、今後しばらくの間の金融活動の予定について指示した。この会議には、李克強総理も出席した。
温家宝総理は、「これまでの5年間は、国際金融危機が起きて蔓延し、深まった5年だった。内外の経済情勢は極めて複雑で厳しい状況の下、中国政府は速やかに一連の対策を発動し、百年一遇の国際金融危機のインパクトの対応に成功した。経済と社会は全般的に安定が保たれており、近代化建設のプロセスに大きな変動が起こることが避けられた上、持続的な発展にしっかりとした土台が築かれた」と語った。
温家宝総理はまた、「目下、中国の金融分野には際立った問題と隠れたリスクがまだ潜んでいる。金融機構の経営方式は全般的に粗放型で、コーポレートガバナンスとリスクマネージメントにはまだ少なからぬ問題が見られている。農村金融と中小金融機構の発展が立ち遅れていて、金融レギュレーションの力もまだ高める余地がある。貸付政策と産業政策のリンケージがまだ緊密ではなく、実体経済へのサポート効果は速やかさと力強さに欠けている」と指摘した。
さらに、「金融は実体経済にサービスしなければならず、実体経済の成長というしっかりとした土台を固め、融資難および融資コストが高い問題を効果的に解決していかなければならない。社会資本がバーチャル経済に流れ込み、マネーゲームに陥る傾向をなんとしても抑制し、バーチャル経済が過度に自己循環し、膨張することによる産業空洞化を防止しなければならない。また、金融犯罪を厳しく取り締まり、金融機構のオンライン情報安全を確保し、国の経済金融の安全確保を踏まえた上で、金融の対外開放レベルを高めていく」と強調した。
「中国国際放送局 日本語部」より 2012年1月8日