一部の証券会社は2012年の物価動向について、消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)ともに伸びが鈍化し、特にPPIはマイナス成長になる可能性があるとした。
中信証券は、2011年12月のCPI上昇率4.1%、PPI上昇率1.7%が「市場の予測通り」とした。食品価格は季節的要因を受けて上昇したものの、社会全体の需要が縮小しているのを受け、物価総水準は大幅に低下、季節調整後のCPIも減速傾向にあるしている。2012年の物価動向に関しては、世界経済が引き続き低迷し、大口商品価格も全般的に下降傾向にあるため、PPIの伸び率は3月か4月にもマイナスになるとの見方を示した。
中金公司は、「工業製品の継続的な需要低下の影響を受ける」とし、2011年12月のPPIは前月比で0.3%減で、3ヶ月連続のマイナスとなったと指摘すると同時に、2012年に関しては、不動産市場の調整が進む中で不動産投資が大幅に減少し、その影響からPPI上昇率が大幅に鈍化すると予測。さらに、第1四半期にもPPIはマイナス成長になる可能性が高いとの見方を示した。
国泰君安証券は、2011年12月の食品価格が前月比で1.2%上昇したのは、春節(旧正月)に近づき、野菜価格が大幅に上昇したことにあると見ている。また、非食品価格とPPIが引き続き鈍化していることは、景気が底打ちに向かう動きが加速していると指摘し、春節前の預金準備率の引き下げ、第2四半期ごろの金利の引き下げもあり得ると予測している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月13日