中国人民銀行(中央銀行)は13日、2011年12月末時点の外貨買入ポジションが25兆3587億100万元で、11月末より1003億3000億元減少したと発表した。これで中国の外貨買入ポジションは3ヶ月連続の減少となった。
外貨買入ポジションは2011年10月が248億9200万元減少、11月が279億元減少だったが、12月の減少額は10月と11月の合計を上回った。そのほか、2011年12月末時点の外貨準備高も3兆1811億4800万ドルと、11月末より397億5900万ドル減少した。
国泰君安証券は、「ホットマネーが大量に流出したことが主因」と報告。貿易黒字と実質外資導入額分を差し引くと、2011年12月の外貨流出規模は約400億ドルであるとした。
ただ、外貨買入ポジションの原因をすべて「ホットマネーの流出」と結論付けるのは不正確だと主張する業界関係者も多い。しかし、国際資本が流出しているのは紛れもない事実である。交通銀行の連平チーフエコノミストは、「外貨準備と買入ポジションの減少は、資本の流出が加速し、流入が鈍化する段階的な現象が中国でも発生し始めたことを表している」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月16日