米国:数人の優秀スタッフにのみ支給
年末ボーナスが日本ではみんなが恩恵に預かれる制度だとすると、米国の制度は両極端だといえる。年末ボーナスは通常、中間層以上のスタッフにのみ支給される。有名な電子機器メーカーのハウウェルを例にとると、中間管理層の年末ボーナスは年収の5%から10%で、職位が高いと50%にまで上る。そのほかにもストックオプションなどもつき、その金額はゆうゆうと年収を超えることもある。米
国経済の風見鶏ともいえるウォール街で、新入社員の弁護士は通常2万ドルの年末ボーナスを受け取り、その後も年々増えていくという。これに比べ、投資銀行はもっと羽振りがいい。ボーナスだけで7万ドルを超えることもある。
大多数の一般スタッフにとっては、ボーナスを受け取ることは夢だ。状況が悪ければますます不可能になる。米国では、年末ボーナスの目的は優秀スタッフの評価であり、よく働くように激励するためのものだ。通常は金額もあまり多くない。年収の1%から3%というところだ。