トランジスタラジオ、ウォークマン、液晶テレビWEGA。これらは世界で一世を風靡したソニーの独創的製品である。しかし1990年代以降、ソニーは何らヒット商品を生み出せてないように見える。加えて、2005年からソニーのコア事業である液晶テレビの生産量と売上額は不振が続き、2012年3月までに8年連続の赤字となった。
この20年、ソニーに注目してきた大手証券会社のアナリストは、「1990年代後半から、ソニーは風前の灯の状態が続いている」と評する。このソニー没落の原因についてダイヤモンド社編集部の片田江康男氏は、1980年代に同氏が行ったソニー創業者の井深大氏と盛田昭夫氏へのインタビューを元に分析している。